フェノールフタレイン 化学特性,用途語,生産方法
外観
白色〜わずかにうすい黄色, 結晶性粉末
種類
フェノールフタレインは主に、試験研究用試薬・指示薬として、試薬メーカーから販売されています。純物質としての販売のほか、中和滴定用指示薬としてそのまま使用できる1.0w/v%エタノール溶液製品があります。
純物質製品の容量の種類は、25g , 100g , 500gなどです。室温保管可能な試薬製品として取り扱われます。1.0w/v%エタノール溶液製品は、100mL , 500mLなどの容量で提供されています。室温保管可能な試薬です。
光による変質を防ぐため、包装に褐色ガラス瓶が用いられる場合があります。
溶解性
水に不溶。エタノールに可溶。エーテルに不溶。エタノールにやや溶けやすく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
解説
フェノールフタレイン,白色の結晶.融点258~262 ℃.エタノールに易溶,水に不溶.酸塩基指示薬で,pH < 8.2(無色),pH > 9.8(赤紫色).強アルカリ性ではふたたび無色となる.カドミウム(深紅色)や金(紫色)の検出試薬としても用いられる.また緩下剤(劇薬で,1回0.5 g,1日1 g 以下)としても使用される.
森北出版「化学辞典(第2版)
用途
pH指示薬溶液
用途
分析試薬、医薬原料
用途
染料,指示薬
合成

図2. フェノールフタレインの合成
フェノールフタレインは、とを酸性条件で加熱混合することにより、無水フタル酸1分子に対して フェノールが2分子縮合して合成されます。光による変質の恐れがあるのが特徴です。
そのため、高温と直射日光を避けた保管が必要となります。また、強酸化剤との混触は危険であり、分解生成物として (CO) や (CO2) が挙げられます。
効能
下剤
製造
フェノールフタレイン,無水フタル酸とフェノールとを加熱反応させると得られる.
化学的特性
white to light yellow crystal powde
使用
Phenolphthalein can be used as an inhibitor and pH indicator. It also induces centrosome amplification and tubulin depolymerization in vitro.
定義
phenolphthalein: A dye used as anacid-base indicator. It is colourlessbelow pH 8 and red above pH 9.6. Itis used in titrations involving weakacids and strong bases. It is also usedas a laxative.
世界保健機関(WHO)
Phenolphthalein has been widely used as a laxative since its
cathartic activity was first described in 1902. Because it undergoes enterohepatic
circulation it is eliminated slowly and it has been associated with adverse effects,
notably skin reactions, potassium loss and atonia. This has led to the withdrawal
of phenolphthalein from pharmaceutical preparations in several countries.
Elsewhere, it remains available, often in over-the-counter preparations.
一般的な説明
Phenolphthalein solution is a synthetic indicator. It is colorless in acidic and neutral conditions. Phenolphthalein gives pink color when added to a base, therefore it is considered as a base indicator.
法規制情報
フェノールフタレインは、発がんのおそれ、遺伝性疾患のおそれなど、人体への有害性が指摘されています。そのため、令和6年より労働安全衛生法にて「名称等を表示すべき危険物及び有害物」「名称等を通知すべき危険物及び有害物」に指定されることが決まっています。
化学物質排出把握管理促進法では、令和5年3月31日までは「第2種指定化学物質」ですが、令和5年4月以降は非該当物質となることが決まっている物質です。
その他情報
フェノールフタレイン溶液は、pHによって色が変化することが特徴です。変色が明瞭で、共存物質の影響を受けにくいため酸塩基指示薬として広く用いられています。
pH8.3未満 の酸性側で無色、pH8.3〜13.4 の塩基性側でピンクから赤紫色を示し、pH 13.4よりも更に塩基性の条件では再び無色となります。これは塩基性条件において、フェノール部位が脱プロトン化を受けて分子構造が変化することによるものです。
使用用途
フェノールフタレインの代表的な使用用途は、分析化学における酸塩基指示薬です。フェノールフタレインをエタノール、もしくはエタノールと水の混合溶媒に溶解したフェノールフタレイン溶液が用いられ、塩基性を検出すると赤紫色に呈色します。
その他の用途には、血液の検出 (カスル・マイヤー試験) 、や金の検出、つや消しのインクや、おもちゃの人形の染髪などがあります。かつては下剤としても使用されましたが、齧歯類における実験の結果発がん性が疑われたため、現在では臨床利用はされていません。
安全性プロファイル
Confirmed carcinogen. US Food and Drug Administration recommends removal from laxative formulations. Moderately toxic by intraperitoneal route. Human systemic effects: changes in urine composition, gastritis, nausea or vomiting. Used in medicine as a laxative; in chemistry as an indicator. When heated to decomposition it emits acrid smoke and irritating fumes
変色範囲
無色7.8~10.0紅色
発がん性
Phenolphthalein is reasonably anticipated to be a human carcinogen based on sufficient evidence of carcinogenicity from studies in experimental animals.
純化方法
Dissolve it in EtOH (7mL/g), then dilute it with eight volumes of cold water, filter and heat on a water-bath to remove most of the alcohol and the phenolphthalein that precipitates is filtered off and dried in vacuo.[Beilstein 18 II 119, 18 III/1V 1945, 18/4 V 188.]
フェノールフタレイン 上流と下流の製品情報
原材料
準備製品