安全データシート

ブロモアセトン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: ブロモアセトン
  • CB番号: CB4301956
  • CAS: 598-31-2

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 有機合成原料
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:010-86108875

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
2007/2/20 (環境に対する有害性についてはH18.3.31)、GHS分類マニュアル(H18.2.10 版)を使用
物理化学的危険性
火薬類   分類対象外
可燃性・引火性ガス   分類対象外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   分類対象外
高圧ガス   分類対象外
引火性液体   区分2
可燃性固体   分類対象外
自己反応性化学品   分類対象外
自然発火性液体   区分外
自然発火性固体   分類対象外
自己発熱性化学品   分類できない
水反応可燃性化学品   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
有機過酸化物   分類対象外
金属腐食性物質   区分外
健康に対する有害性
急性毒性(経口)   分類できない
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   分類対象外
急性毒性(吸入:蒸気)   区分1
急性毒性(吸入:粉じん)   分類できない
急性毒性(吸入:ミスト)   分類できない
皮膚腐食性・刺激性   区分2
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   区分2A-2B
呼吸器感作性   分類できない
皮膚感作性   分類できない
生殖細胞変異原性   分類できない
発がん性   分類できない
生殖毒性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   区分3(気道刺激性 )
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   分類できない
吸引性呼吸器有害性   分類できない
環境に対する有害性
水生環境急性有害性   分類できない
水生環境慢性有害性   分類できない

他の危険有害性

熱、火花、裸火、高温体などの着火源から遠ざけること。禁煙。
容器を密閉しておくこと。
容器および受器を接地すること。
防爆型の電気機器、換気装置、照明機器を使用すること。火花を発生させない
工具を使用すること。静電気放電に対する予防措置を講ずること。
ミスト、蒸気、スプレーを吸入しないこと。
屋外または換気の良い場所でのみ使用すること。
取扱い後は手や顔をよく洗うこと。
呼吸用保護具を着用すること。
保護手袋、保護眼鏡を着用すること。
皮膚に付着した場合:多量の水と石鹸で洗うこと。皮膚刺激が生じた場合:医
師の診断、手当てを受けること。汚染された衣類を再使用する場合には洗濯す
ること。
吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させるこ
と。直ちに医師に連絡すること。
眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを着用して
いて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。眼の刺激が続
く場合は、医師の診断、手当てを受けること。
容器を密閉して換気の良いところで保管すること。
施錠して保管すること。
内容物や容器を、都道府県知事の許可を受けた専門の廃棄物処理業者に委託す
ること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質/混合物の区別: : 化学物質
  • 化学名又は一般名: : ブロモアセトン
  • 濃度又は濃度範囲: : >90.0%(GC)
  • CAS RN: : 598-31-2
  • 別名 : Bromo-2-propanone (stabilized with MgO)
  • 化学式: : C3H5BrO
  • 官報公示整理番号 化審法: : 該当なし

4. 応急措置

吸入した場合:

被災者を空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。直ち
に医師に連絡すること。

皮膚に付着した場合:

直ちに、汚染された衣類をすべて脱ぐこと、取り除くこと。多量の水と石鹸で
洗うこと。皮膚刺激または発疹が生じた場合は、医師の診断、手当てを受ける
こと。

目に入った場合:

水で数分間注意深く洗うこと。コンタクトレンズを容易にはずせる場合は外し
て洗うこと。眼の刺激が続く場合は、医師の診断、手当てを受けること。

飲み込んだ場合:

気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。口をすすぐこと。

応急措置をする者の保護:

救助者はゴム手袋、密閉ゴーグルなどの保護具を着用する。

5. 火災時の措置

適切な消火剤:

粉末, 泡, 水噴霧, 二酸化炭素

使ってはならない消火剤:

棒状水

火災時の特定危険有害性:

火災時、温度上昇などにより急激に重合し、容器が破裂する恐れがある。安全な場所から消火すること。燃焼や高温により分解し、有毒なヒュームを発生する恐れがあるので注意する。

特有の消火方法:

消火作業は、風上から行い、周囲の状況に応じた適切な消火方法を用いる。関係者以外は安全な場所に退去させる。周辺火災時、容器に水を噴霧して冷却する。安全に対処できるならば着火源を除去すること。

消火を行う者の保護:

消火作業の際は、必ず保護具を着用する。

6. 漏出時の措置

人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置:

特別個人用保護具(自給式呼吸器)を着用する。
漏出場所の風上から作業し、風下の人を退避させる。
十分に換気を行う。
漏出した場所の周辺に、ロープを張るなどして関係者以外の立入りを禁止す
る。

環境に対する注意事項:

製品が排水路に排出されないよう注意する。

封じ込め及び浄化の方法及び機材:

乾燥砂、不燃性吸収剤などに吸収させてふた付きの容器に回収する。
大量の流出には盛土で囲って流出を防止する。
付着物、回収物などは、関係法規に基づき速やかに処分する。

二次災害の防止策:

付近の着火源、高温体などを速やかに取り除く。
着火した場合に備えて、消火用器材を準備する。
火花を発生しない安全な用具を使用する。

7. 取扱い及び保管上の注意

取扱い

技術的対策:
取扱いは換気のよい場所で行う。適切な保護具を着用する。漏れ、あふれ、飛散しないよう注意し、みだりに蒸気を発生させない。熱、火花、裸火、高温体などの着火源から遠ざけること。禁煙。静電気対策を行う。設備などは防爆型を用いる。取扱い後は手や顔などをよく洗う。
注意事項:
できれば、密閉系で取扱う。蒸気やエアゾールが発生する場合には、換気、局所排気を用いる。
安全取扱い注意事項:
皮膚、眼および衣類との接触を避ける。

保管

適切な保管条件:
容器を密栓して防爆型冷蔵庫に保管する。不活性ガスを充填する。施錠して保管する。酸化剤などの混触危険物質から離して保管する。
避けるべき保管条件:
熱, 光, 空気
安全な容器包装材料:
法令の定めるところに従う。

8. ばく露防止及び保護措置

設備対策:

密閉化した設備又は局所排気装置を設ける。取扱い場所の近くに洗眼及び身体洗浄用の設備を設ける。

管理濃度:

設定されていない。

保護具

呼吸用保護具:
防毒マスク、自給式呼吸器、送気マスク等。
手の保護具:
不浸透性の手袋。
眼、顔面の保護具:
保護眼鏡(ゴーグル型)。状況に応じ保護面。
皮膚及び身体の保護具:
不浸透性の保護衣。状況に応じ、保護長靴。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
液体
無色
臭い
データなし
pH
データなし

融点・凝固点

-36.5℃ : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)

沸点、初留点及び沸騰範囲

137℃ : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)

引火点

51.1℃ : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

15.6mmHg (25℃) (推定値) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)

蒸気密度

20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度 : 1.04(空気=1) : ICSC (J) (2005)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

1.634 (23℃) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)

溶解度

水:69600mg/L (25℃) (推定値) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)

オクタノール・水分配係数

0.11 (推定値) : NITE総合検索 (Access on Jul. 2008)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

反応性:

情報なし

化学的安定性:

熱、光などの影響や過酸化物などの重合開始剤との接触により重合することがある。

危険有害反応可能性:

特別な反応性は報告されていない。

避けるべき条件:

熱, 火花, 裸火, 静電放電, 光

混触危険物質:

酸化剤, アルカリ金属, アルカリ土類金属

危険有害な分解生成物:

二酸化炭素, 一酸化炭素, 臭化水素

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データなし。
経皮
データなし。
吸入
吸入(ガス):   GHSの定義における液体。
吸入(蒸気):   ラットを用いた吸入投与試験のLC50値0.056mg/L/4H(0.112mg/L/1H)(HSDB, 2003)に基づき区分1とした。
吸入(ミスト):   データなし。

皮膚腐食性・刺激性

ヒト皮膚を重度(Severe)に刺激、発赤、痛み(ICSC(J), 2005; HSDB, 2003; HSFS, 2002)との記述から区分2とした。

眼に対する重篤な損傷・刺激性

ヒト眼を重度(Severe)に刺激、発赤、痛み、かすみ眼(ICSC(J), 2005; HSFS, 2002)、ヒト及びラット眼を刺激する(HSDB, 2003)ことから、区分2A-2Bとした。なお、細区分は困難である。

呼吸器感作性又は皮膚感作性

呼吸器感作性:データなし。皮膚感作性:データなし。

生殖細胞変異原性

データなし。

発がん性

データなし。

生殖毒性

データなし。

特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)

ヒト気道を刺激する(ICSC(J), 2005; HSFS, 2002)との記述から区分3(気道刺激性)とした。

特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)

データなし。

吸引性呼吸器有害性

データなし。

12. 環境影響情報

生態毒性:

魚類:
情報なし
甲殻類:
情報なし
藻類:
情報なし

残留性・分解性:

情報なし

生体蓄積性(BCF):

情報なし

土壌中の移動性

オクタノール/水分配係数:
0.485
土壌吸着係数(Koc):
情報なし
ヘンリー定数(PaM 3/mol):
情報なし

オゾン層への有害性:

情報なし

13. 廃棄上の注意

適切な保護具を着用する。
地方条例や国内規制に従う。
焼却処理する場合には、アフターバーナー及びスクラバーを備えた焼却炉で焼却する。
空容器を処分する時は、内容物を完全に除去した後に行う。
処理施設がないなどの理由で廃棄できない場合は、許可を受けた産業廃棄物処理業者に委託する。

14. 輸送上の注意

国連番号:

1569

品名(国連輸送名):

Bromoacetone

国連分類:

クラス6.1(毒物)

副次的危険性:

クラス3(引火性液体)

海洋汚染物質:

Y

輸送の特定の安全対策及び条件:

運搬に際しては容器に漏れのないことを確かめ、転倒、落下、損傷のないように
積み込み、荷崩れの防止を確実に行い、法令の定めるところに従う。

15. 適用法令

労働安全衛生法

危険物・引火性の物(施行令別表第1第4号)

毒物及び劇物取締法

劇物(指定令第2条)(政令番号:87-3)

海洋汚染防止法

個品運送P(施行規則第30条の2の3、国土交通省告示)

消防法

(法第2条第7項危険物別表第1)危険物第4類引第二石油類

船舶安全法

毒物類・毒物

航空法

輸送禁止(施行規則第194条)

港則法

危険物・毒物類(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二ハ)

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
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