安全データシート

γ-ブチロラクトン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: γ-ブチロラクトン
  • CB番号: CB9719491
  • CAS: 96-48-0
  • EINECS番号: 202-509-5
  • 同義語: γ-ブチロラクトン,ブチロラクトン

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 塗料除去剤、繊維助剤、掘削油。
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:010-86108875

2. 危険有害性の要約

2.1 GHS分類

眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性 (区分1), H318
このセクションで言及された H-ステートメントの全文は、セクション 16 を参照する。
水生環境有害性 短期(急性) (区分3), H402
特定標的臓器毒性(単回ばく露) (区分3), 麻酔作用, H336
急性毒性, 経口 (区分4), H302

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS05GHS07
注意喚起語
危険
危険有害性情報
H302 飲み込むと有害。
H318 重篤な眼の損傷。
H402 水生生物に有害。
H336 眠気又はめまいのおそれ。
注意書き
安全対策
P273 環境への放出を避けること。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P271 屋外又は換気の良い場所でだけ使用すること。
P280 保護眼鏡/保護面を着用すること。
P261 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避けること。
応急措置
P301 + P312 + P330 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。
P304 + P340 + P312 吸入した場合:空気の新鮮な場所に移し,呼吸しやすい姿勢で休息させること。 気分が悪いときは医師に連絡すること。
P305 + P351 + P338 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗うこと。次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
保管
P403 + P233 換気の良い場所で保管すること。容器を密閉しておくこと。
P405 施錠して保管すること。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 別名: 4-Hydroxybutyric acid lactone
    GBL
    γ-Hydroxybutyric acid lactone
    gamma-Butyrolactone
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C4H6O2
  • 分子量: 86.09 g/mol
  • CAS番号: 96-48-0
  • EC番号: 202-509-5
  • 化審法官報公示番号: 5-65; 5-3337
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。ただちに医師の診察を受けること。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 ただちに眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後はただちに水を飲ませること(多くても2杯) 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
水 泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

可燃性液体。
可燃性。
火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。
高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
蒸気は空気より重く、床に沿って広がることがある。
炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

火災時には、自給式呼吸器を着用する。

5.4 詳細情報

消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: 蒸気、エアゾールを吸入してはならない。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 液体吸収剤と中和物質 (例. Chemizorb® H⁺, Merck Art. No. 101595) で処置すること。正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
蒸気やエアロゾルが生じないようにすること。
衛生対策
汚れた衣類は取り替えること。事前に皮膚を保護することが望ましい。本物質を扱った後は手を洗うこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管条件
密閉のこと。吸湿性あり

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚れた衣類は取り替えること。事前に皮膚を保護することが望ましい。本物質を扱った後は手を洗う
こと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 密着性の高い安全ゴーグル
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
気化ガス/エアロゾル発生時に必要
次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387お
よび使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

9.1 基礎物理および化学特性の情報

外観
形状: 液体, 透明色: 無色
臭い
不快臭
臭いのしきい(閾)値
データなし
pH
4 - 5 at 100 grm/l at 20 °C
融点/凝固点
融点/ 範囲: -45 °C - lit.
沸点,初留点及び沸騰範囲
204 - 205 °C - lit.
引火点
98 °C - 密閉式引火点試験
蒸発速度
データなし
可燃性(固体、気体)
データなし
引火上限/下限または爆
爆発範囲の上限: 16 %(V)
発限界
爆発範囲の下限: 1.4 %(V)
蒸気圧
約0.34 hPa at 20 °C - (算定値)3 hPa at 約52 °C - 欧州司令92/69/EEC附則Vによる試験済み。
蒸気密度
2.97 - (空気=1.0)
比重
データなし
水溶性
1,000 grm/l at 20 °C - OECD 試験ガイドライン 105- あらゆる割合で混合できる
n-オクタノール/水分
log Pow: -0.566 at 25 °C - OECD 試験ガイドライン 107 - 生物濃縮は予
配係数(log 値)
測されない。
自然発火温度
435 °Cat 1,013.25 hPa - DIN 51794
分解温度
データなし
粘度
動粘度(動粘性率): データなし粘度(粘性率): 2 mPa.s at 20 °C1.25 mPa.s at 25 °C1.25 mPa.s at 50 °C
爆発特性
データなし
酸化特性
データなし

9.2 その他の安全情報

相対ガス密度
2.97 - (空気=1.0)

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

高熱で空気と反応して爆発性混合物を生じる
引火点より下のおよそ15ケルビンからの範囲は危険とみなされている。

10.2 化学的安定性

吸湿性あり
標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

データなし

10.4 避けるべき条件

強力な熱

10.5 混触危険物質

強酸, 強塩基類, 強酸化剤, 強還元剤, 亜鉛, プラスチック

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

11.1 毒性情報

急性毒性
LD50 経口 - ラット - オスおよびメス - 1,582 mg/kg
(OECD 試験ガイドライン 401)
LC50 吸入 - ラット - オスおよびメス - 4 h - > 5.1 mg/l
(OECD 試験ガイドライン 403)
備考: (RTECS)
LD50 経皮 - モルモット - > 5,000 mg/kg
皮膚腐食性/刺激性
皮膚 - ウサギ
備考: (ECHA)
結果: 皮膚刺激なし - 20 h
眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性
結果: 眼に対する不可逆的影響
(OECD 試験ガイドライン 405)
眼 - ウサギ
呼吸器感作性又は皮膚感作性
Local lymph node assay (LLNA) - マウス
結果: 陰性
(OECD 試験ガイドライン 429)
生殖細胞変異原性
種: Drosophila melanogaster
投与経路: 経口
結果: 陰性
方法: OECD 試験ガイドライン 477
試験タイプ: in vivoでの遺伝毒性
発がん性
データなし
生殖毒性
データなし
特定標的臓器毒性(単回ばく露)
眠気又はめまいのおそれ。
データなし
特定標的臓器毒性(反復ばく露)
誤えん有害性
データなし

11.2 追加情報

全身への影響
呼吸低下
倦怠感
頭痛
多量に吸収後
肝臓 - 便秘 - ヒトの証拠に基づく
(ECHA)
RTECS: LU3500000
感覚喪失を来す中枢神経系の麻酔作用。, 初期症状の興奮に続いて弛緩、昏迷、睡眠をもたらす。, 吐き
十分な衛生的作業を行い安全規定に従って取扱う。
その他の危険な特徴を除外してはならない。
昏睡状態
心血管障害
眠気
化学的、物理的および毒性学的性質の研究は不十分と考えられる。
気, めまい, 頭痛
反復投与毒性 - ラット - オス - 経口 - 90 d - 無毒性レベル - 225 mg/kg備考

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

魚毒性
止水式試験 LC50 - Lepomis macrochirus(ブルーギル) - 56 mg/l - 96 h
(OECD 試験ガイドライン 203)
ミジンコ等の水生無脊
止水式試験 EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - > 500 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
(指令 67/548/EEC, Annex V, C.2.)
藻類に対する毒性
止水式試験 ErC50 - Desmodesmus subspicatus (緑藻) - > 1,000 mg/l - 72 h
(DIN(ドイツ工業規格) 38412)
微生物毒性
止水式試験 IC50 - Tetrahymena pyriformis (テトラヒメナ) - 4,518 mg/l - 40
h
備考: (ECHA)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性 - 曝露時間 14 d
結果: 95 % - 易分解性。
(OECD テスト ガイドライン 301C)
生化学的酸素要求量 (BOD)
1,160 mg/g

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

ADR/RID (陸上規制): 非危険物
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

強酸, 強塩基類, 強酸化剤, 強還元剤, 亜鉛, プラスチック
詳細情報
国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。

15. 適用法令

15.1 物質または混合物に固有の安全、健康および環境に関する規則/法律

国内適用法令
消防法:
第4類:引火性液体, 第三石油類, 危険等級III, 水溶性液体
毒物及び劇物取締法:
非該当
労働安全衛生法
特定化学物質障害予防規則:
非該当
有機溶剤中毒予防規則:
非該当
名称等を通知すべき危険物及び有害物:
非該当
名称等を表示すべき危険物及び有害物:
非該当
化学物質排出把握管理促進法:
非該当

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均
LC50: 致死濃度 50%

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

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