安全データシート

イソシアヌル酸トリアリル

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: イソシアヌル酸トリアリル
  • CB番号: CB2213824
  • CAS: 1025-15-6
  • EINECS番号: 213-834-7
  • 同義語: イソシアヌル酸トリアリル,トリアリルイソシアヌレート

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: 不飽和ポリエステル架橋剤,MMAの改質剤,難燃剤
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
平成24年。政府向けGHS分類ガイダンス(H22.7版)を使用 GHS改訂4版を使用
健康に対する有害性
特定標的臓器毒性(反復ばく露)   区分1(肝臓)
特定標的臓器毒性(単回ばく露)   区分2(中枢神経系)
急性毒性(経口)   区分4
環境に対する有害性
オゾン層への有害性   分類実施中
水生環境有害性 (長期間)   分類実施中
水生環境有害性 (急性)   分類実施中

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS07GHS08
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H373 長期にわたる、又は反復ばく露により臓器 (全身毒性) の障害のおそれ。
H302 飲み込むと有害。
注意書き
安全対策
P270 この製品を使用するときに、飲食又は喫煙をしないこと。
P264 取扱い後は皮膚をよく洗うこと。
P260 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーを吸入しないこと。
応急措置
P314 気分が悪いときは、医師の診察/手当てを受けること。
P301 + P312 + P330 飲み込んだ場合:気分が悪いときは医師に連絡すること。口をすすぐこと。
廃棄
P501 内容物/容器を承認された処理施設に廃棄すること。

2.3 他の危険有害性

なし

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 化学特性(示性式、構造式 等): C12H15N3O3
  • 分子量: 249.27 g/mol
  • CAS番号: 1025-15-6
  • EC番号: 213-834-7
  • 化審法官報公示番号: 5-1047
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。ただちに医師の診察を受けること。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。 医師に相談する。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 眼科医の診察を受けること。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後はただちに水を飲ませること(多くても2杯) 医師に相談する。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
水 泡 二酸化炭素(CO2) 粉末

5.2 特有の危険有害性

火災時に有害な燃焼ガスや蒸気を生じるおそれあり。
可燃性。
窒素酸化物(NOx)
炭素酸化物

5.3 消防士へのアドバイス

自給式呼吸器がある場合のみ危険区域に留まってもよい。安全なゾーンまで離れるか適切な保護衣を着用して、皮膚に触れないようにすること。

5.4 詳細情報

ガス/蒸気/ミストを水スプレージェットで抑える(除去する)。 消火水が、地上水または地下水のシステムを汚染しないようにする。

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: ほこりを吸い込まないこと。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。 危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

物質が排水施設に流れ込まないようにする。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

排水溝に蓋をすること。こぼれたら集めて結合させ、ポンプですくい取る。 物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) 乾燥剤で処置すること。正しく廃棄すること。関係エリアを清掃のこと。ほこりを生じないようにすること。

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

安全取扱注意事項
換気フードの下で作業すること。吸い込まないこと。
衛生対策
汚れた衣類は取り替えること。事前に皮膚を保護することが望ましい。本物質を扱った後は手を洗うこと。注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 11: 可燃性固体
保管条件
密閉のこと。 乾燥。

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
許容濃度が設定されている物質を含有していない。

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚れた衣類は取り替えること。事前に皮膚を保護することが望ましい。本物質を扱った後は手を洗う
こと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
フルコンタクト
材質: ラテックス製手袋
最小厚: 0.6 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Lapren® (KCL 706 / Aldrich Z677558, Size M)
本推奨は、当社発行の安全データシート,に記載されている製品およびその指定の使用法のみに
適用される。溶解、他の物質との混合、およびEN374に記載の逸脱条件での使用については、
CE認証手袋のサプライヤに問い合わせのこと(例. KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, Internet:
www.kcl.de)
飛沫への接触
材質: ラテックス製手袋
最小厚: 0.6 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Lapren® (KCL 706 / Aldrich Z677558, Size M)
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
ほこり、ガス、エアロゾルの発生時に必要。 次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護
具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387および使用済み呼吸器保護システムに関連する他の
付属規格。
環境暴露の制御
物質が排水施設に流れ込まないようにする。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
淡黄色液体又は白色固体(厚労省報告 (2003))
無色(有機化合物辞典 (1985))
臭い
データなし。
臭いのしきい(閾)値
データなし。
pH
データなし。

融点・凝固点

25.3℃(厚労省報告 (2003))

沸点、初留点及び沸騰範囲

149℃(4mmHg)(HODOC (3rd, 1994))

引火点

>110℃(CC)(MSDS (Sigma-Aldrich) (2010))

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし。

燃焼性(固体、気体)

データなし。

燃焼又は爆発範囲

データなし。

蒸気圧

0.000000245 mmHg(25℃)(SRC Phys Prop (Access on Sep. 2012))

蒸気密度

データなし。

比重(相対密度)

1.159(Gangolli (2nd, 1999))

溶解度

有機溶媒に易溶(有機化合物辞典 (1985))
水:難溶(有機化合物辞典 (1985))

n-オクタノール/水分配係数

5.12 (EST)(SRC Phys Prop (Access on Sep. 2012))

自然発火温度

データなし。

分解温度

データなし。

粘度(粘性率)

85cP(30℃)(有機化合物辞典 (1985))

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

通常想定される。
可燃性有機物質及び製剤に概ね該当:微細に分散し、舞い上がった場合、粉じん爆発を起こす可能性が

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

重合開始剤
強塩基類
強酸
強酸化剤
過酸化物
次により発熱反応を生じる

10.4 避けるべき条件

情報なし

10.5 混触危険物質

データなし

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
ラットのLD50値は雄で707 mg/kg、雌で812 mg/kg(厚労省報告(2003))に基づき区分4とした。GHS分類:区分4
経皮
データなし。GHS分類:分類できない
吸入:ガス
GHSの定義における液体である。GHS分類:分類対象外
吸入:蒸気
データなし。GHS分類:分類できない
吸入:粉じん及びミスト
データなし。GHS分類:分類できない

皮膚腐食性及び刺激性

データなし。GHS分類:分類できない

眼に対する重篤な損傷性又は眼刺激性

データなし。GHS分類:分類できない

呼吸器感作性

データなし。GHS分類:分類できない

皮膚感作性

データなし。GHS分類:分類できない

生殖細胞変異原性

in vivo試験データが無いので分類できない。なお、in vitro試験として、エームス試験(OECD TG471, GLP)で陰性(厚労省報告 (2004))、チャイニーズハムスターCHL細胞を用いた染色体異常試験(OECD TG473, GLP)で陰性(厚労省報告(2004))が報告されている。GHS分類:分類できない

発がん性

データなし。GHS分類:分類できない

生殖毒性

データなし。GHS分類:分類できない

特定標的臓器毒性(単回ばく露)

ラットを用いた急性経口毒性試験(OECD TG401, GLP)において、1000 mg/kg投与群で、投与翌日以降に自発運動の減少、よろめき歩行、振戦、間代性痙攣、散瞳、尿道口周囲被毛の汚れあるいは体温低下を示し、投与後3-5日の間に死亡例が発生した。2000 mg/kg投与群では、投与翌日以降自発運動の減少、よろめき歩行、振戦あるいは散瞳を呈し、雄で投与後3-5日の間、雌で投与後1-3日の間に全例が死亡した。ガイダンス値区分2に相当する1000~2000 mg/kgの用量で振戦、間代性痙攣、散瞳などの症状が認められた(厚労省報告(2003))ことに基づき、区分2(中枢神経系)とした。 GHS分類:区分2(中枢神経系)

特定標的臓器毒性(反復ばく露)

ラットを用いた28日間反復経口投与試験において、50 mg/kg群で血液化学検査によるASAT、ALAT及びLDHの高値が雄に認められ、病理学検査により、肝臓の重量の有意な高値、暗赤色化、組織学的に肝細胞の小葉中心性肥大が5及び15mg/kg群の雄及び50 mg/kg群の雌雄に観察された。また、肝細胞の単細胞壊死が50 mg/kg群の雄に、小葉中心性空胞化が5及び50 mg/kg群の雄、胆汁栓及び胆管周囲炎が50 mg/kg群の雌雄、胆管細胞の肥大が50 mg/kg群の雄に認められた(厚労省報告(2003))。以上の報告により、ガイダンス値区分1に相当する5 mg/kg/day(90日換算値:1.6 mg/kg/day)以上の用量で肝臓に対する傷害が認められたことから、区分1(肝臓)とした。 GHS分類:区分1(肝臓)

吸引性呼吸器有害性

データなし。GHS分類:分類できない

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

ミジンコ等の水生無脊
固定化 EC50 - Daphnia magna (オオミジンコ) - 340 mg/l - 48 h
椎動物に対する毒性
備考: (外部MSDS)

12.2 残留性・分解性

生分解性
好気性- 曝露時間 28 d
結果: 7 % - 易分解性ではない。
備考: (外部MSDS)

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

環境への放出は必ず避けなければならない。

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.2 国連輸送名

IATA-DGR (航空規制): Not dangerous goods
IMDG (海上規制): Not dangerous goods
ADR/RID (陸上規制): 非危険物

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): -    IMDG (海上規制): -    IATA-DGR (航空規制): -

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

非該当
ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当

14.6 特別の安全対策

14.7 混触危険物質

国際輸送に関する国連勧告の定義上は、危険物に該当しない。
詳細情報

15. 適用法令

船舶安全法

毒物類

航空法

毒物類

16. その他の情報

略語と頭字語

TWA: 時間加重平均
STEL: 短期暴露限度
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
LD50: 致死量 50%
LC50: 致死濃度 50%
IMDG: 国際海上危険物
IATA:国際航空運送協会
EC50: 有効濃度 50%
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

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