安全データシート

炭素ジオン

改訂日:2024-01-24版番号:1

1. 化学品及び会社情報

製品識別子

  • 製品名: 炭素ジオン
  • CB番号: CB5778186
  • CAS: 124-38-9
  • EINECS番号: 204-696-9
  • 同義語: 二酸化炭素,ドライアイス

物質または混合物の関連する特定された用途、および推奨されない用途

  • 関連する特定用途: ペニシリン製造、アイスクリーム・バター・チーズなどの保存・低温輸送、冷却、溶接、鋳物用、清涼飲料、消火剤、農薬(殺虫剤)
  • 推奨されない用途: なし

会社ID

  • 会社名:Chemicalbook
  • 住所:北京市海淀区上地十街匯煌国際1号棟
  • 電話:400-158-6606

2. 危険有害性の要約

GHS分類

分類実施日
H22.3.16、政府向けGHS分類ガイダンス(H21.3版)を使用
物理化学的危険性
火薬類   分類対象外
可燃性・引火性ガス   区分外
可燃性・引火性エアゾール   分類対象外
支燃性・酸化性ガス類   区分外
高圧ガス   高圧液化ガス
引火性液体   分類対象外
可燃性固体   分類対象外
自己反応性化学品   分類対象外
自然発火性液体   分類対象外
自然発火性固体   分類対象外
自己発熱性化学品   分類対象外
水反応可燃性化学品   分類対象外
酸化性液体   分類対象外
酸化性固体   分類対象外
有機過酸化物   分類対象外
金属腐食性物質   分類できない
健康に対する有害性
急性毒性(経口)   分類できない
急性毒性(経皮)   分類できない
急性毒性(吸入:ガス)   区分外
急性毒性(吸入:蒸気)   分類対象外
急性毒性(吸入:粉じん)   分類対象外
急性毒性(吸入:ミスト)   分類対象外
皮膚腐食性・刺激性   分類できない
眼に対する重篤な損傷・眼刺激性   分類できない
呼吸器感作性   分類できない
皮膚感作性   分類できない
生殖細胞変異原性   分類できない
発がん性   分類できない
生殖毒性   分類できない
特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)   区分3(麻酔作用)
特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)   分類できない
吸引性呼吸器有害性   分類対象外
環境に対する有害性
水生環境急性有害性   分類できない
水生環境慢性有害性   分類できない

2.2 注意書きも含むGHSラベル要素

絵表示
GHS04
注意喚起語
警告
危険有害性情報
H280 高圧ガス:熱すると爆発のおそれ。
注意書き
保管
P410 + P403 日光から遮断し、換気の良い場所で保管すること。

3. 組成及び成分情報

  • 化学物質・混合物の区別: 化学物質
  • 化学特性(示性式、構造式 等): CO2
  • 分子量: 44.01 g/mol
  • CAS番号: 124-38-9
  • EC番号: 204-696-9
  • 化審法官報公示番号: 1-169
  • 安衛法官報公示番号: -

4. 応急措置

4.1 必要な応急手当

一般的アドバイス
この安全データシートを担当医に見せる。
吸入した場合
吸入後は新鮮な空気を吸うこと。
皮膚に付着した場合
皮膚に接触した場合: すべての汚染された衣類を直ちに脱ぐこと。 皮膚を流水/シャワーで洗うこと。
眼に入った場合
眼に触れた後は多量の水ですすぐこと。 コンタクトレンズをはずす。
飲み込んだ場合
飲み込んだ後は水を飲ませる(多くても2杯)。気分が悪い場合は医師の診察を受ける。

4.2 急性症状及び遅発性症状の最も重要な徴候症状

もっとも重要な既知の徴候と症状は、ラベル表示(項目2.2を参照)および/または項目11に記載されている

4.3 緊急治療及び必要とされる特別処置の指示

データなし

5. 火災時の措置

5.1 消火剤

使ってはならない消火剤
本物質/混合物に対する消火剤の制限なし
適切な消火剤
現場の状況と周辺環境に応じて適切な消火手段を用いる。

5.2 特有の危険有害性

炭素酸化物
不可燃性である。
周辺の火災で有害な蒸気を放出することがある。

5.3 消防士へのアドバイス

火災時には、自給式呼吸器を着用する。

5.4 詳細情報

なし

6. 漏出時の措置

6.1 人体に対する注意事項、保護具及び緊急時措置

救急隊員以外への助言: ガスを吸い込まないこと。 触れないようにすること。 十分な換気を確保する。危険なエリアから避難し、緊急時手順に従い、専門家に相談のこと個人保護については項目 8 を参照する。

6.2 環境に対する注意事項

事前に措置を講じる必要は特にない。

6.3 封じ込め及び浄化の方法及び機材

物質の制限があれば順守のこと (セクション 7、10参照) ガスフローを止めて、リスクがなければリーキングシリンダを開放空気に向ける

6.4 参照すべき他の項目

廃棄はセクション13を参照。

7. 取扱い及び保管上の注意

7.1 安全な取扱いのための予防措置

注意事項は項目2.2を参照。

7.2 配合禁忌等を踏まえた保管条件

保管クラス
保管クラス (ドイツ) (TRGS 510): 2A: ガス
保管条件
密閉のこと。 可燃性物質および発火源から隔離すること。内容物は加圧されている。 次の温度を超える加熱を避ける: 50℃

7.3 特定の最終用途

項目1.2に記載されている用途以外には、その他の特定の用途が定められていない

8. ばく露防止及び保護措置

8.1 管理濃度

コンポーネント別作業環境測定パラメータ
OEL-M: 5,000 ppm - 日本産業衛生学会 許容濃度等の勧告
TWA: 5,000 ppm - 米国。 ACGIH限界閾値(TLV)

8.2 曝露防止

適切な技術的管理
汚した衣類は替えること。本物質を扱った後は手を洗うこと。
保護具
眼/顔面の保護
NIOSH(US)またはEN 166(EU)などの適切な政府機関の規格で試験され、認められた眼の
保護具を使用する。 保護眼鏡
皮膚及び身体の保護具
手袋を着用して取扱う。 使用前に、必ず手袋を検査する。 (手袋外面に触れずに)適切に手袋
を脱ぎ、本製品の皮膚への付着を避ける。 適用法令およびGLPに従い、使用後に汚染手袋を廃
棄する。 手を洗い、乾燥させる。
選ばれた防護手袋は、EU指令2016/425の仕様と、それから派生する規格EN374を満たすもので
なければならない。
フルコンタクト
材質: ブチルゴム
最小厚: 0.3 mm
破過時間: 480 min
試験物質:Butoject® (KCL 897 / Aldrich Z677647, Size M)
飛沫への接触
材質: クロロプレン
最小厚: 0.6 mm
破過時間: 30 min
試験物質:Camapren® (KCL 722 / Aldrich Z677493, Size M)
データソース:KCL GmbH, D-36124 Eichenzell, 電話 +49 (0)6659 87300, e-mail sales@kcl.de,
試験方法: EN374
EN374とは違った条件の下で、溶液の中、または他の物質と混ぜて使われる場合は、EC認可手
袋の供給業者に問い合わせる。 この勧告は単なる助言であり、予想される用途の特定状況に精
通した産業衛生専門家並びに安全管理者により評価されなければならない。 任意の使用方法に
ついて許可を受けていると理解すべきではない。
身体の保護
保護衣
呼吸用保護具
要 次の規格に準拠しているフィルター式呼吸器保護具を推奨します。DIN EN 143、DIN 14387
および使用済み呼吸器保護システムに関連する他の付属規格。
環境暴露の制御
事前に措置を講じる必要は特にない。

9. 物理的及び化学的性質

物理的状態

形状
気体
無色
臭い
データなし
pH
3.7~3.2 : HSDB (2008)

融点・凝固点

-56.56℃ : Lide (88th, 2008)

沸点、初留点及び沸騰範囲

-78.5℃: Lide (88th, 2008)

引火点

データなし

自然発火温度

データなし

燃焼性(固体、ガス)

データなし

爆発範囲

データなし

蒸気圧

48300mmHg (25℃) : HSDB (2008)

蒸気密度

1.522 (21℃) : HSDB (2008)

蒸発速度(酢酸ブチル=1)

データなし

比重(密度)

0.72g/cm3 : Lide (88th, 2008)

溶解度

水 : 1480mg/L : SRC (2009)

オクタノール・水分配係数

log P = 0.83 (実測値) : SRC (2009)

分解温度

データなし

粘度

データなし

粉じん爆発下限濃度

データなし

最小発火エネルギー

データなし

体積抵抗率(導電率)

データなし

10. 安定性及び反応性

10.1 反応性

データなし

10.2 化学的安定性

標準的な大気条件(室温)で化学的に安定。

10.3 危険有害反応可能性

次との反応で爆発のおそれ
金属粉体
過酸化物
(ナトリウム塩)
次との反応で燃焼ガスや蒸気の発火または生成のおそれ
アセチリド
過酸化バリウム
金属酸化物
リチウム
水酸化アルミニウムリチウム
ナトリウム
次により発熱反応を生じる
アミン
アンモニア
強塩基類
アクリルアルデヒド
重合性

10.4 避けるべき条件

情報なし

10.5 混触危険物質

強酸化剤

10.6 危険有害な分解生成物

火災の場合:項目5を参照

11. 有害性情報

急性毒性

経口
データなし
経皮
データなし
吸入
吸入(ガス):   ラットのLC50値 470000 ppm/0.5h = 167857 ppm/4h〔PATTY (5th, 2001)〕に基づき、区分外とした。
吸入(蒸気):   GHSの定義におけるガスである。
吸入(粉じん、ミスト):   GHSの定義におけるガスである。

皮膚腐食性・刺激性

データなし

眼に対する重篤な損傷・刺激性

データなし

呼吸器感作性又は皮膚感作性

呼吸器感作性:データなし
皮膚感作性:データなし

生殖細胞変異原性

データなし

発がん性

データなし

生殖毒性

妊娠期間中にばく露した試験(Teratogenic (12th, 2007))で、ラットに1日ばく露により主に転位や心室流出路狭窄の心臓奇形が23%(対照群6.8%)に発生し、ウサギに妊娠7~12日のばく露により脊柱欠損が16/67例(対照群1/30例)に発生した。また、マウスでは欠指がみられたとの記述があるが、以上の結果は、非常に高濃度のばく露によるもので評価に適切な試験ではなく、生殖能に関するデータもないことから、データ不足で分類できないとした。

特定標的臓器・全身毒性(単回ばく露)

ヒトへの影響として二酸化炭素は高濃度のばく露では呼吸中枢を刺激し、また、弱い麻酔作用が認められると記述されている(ACGIH (2001))ことから区分3(麻酔作用)とした。なお、2人の男性の症例報告があり、おそらく過剰の二酸化炭素ばく露により突然意識を失い、ばく露後の繰り返しの眼の検査で視野狭窄、盲点拡大、羞明などの他、頭痛、不眠、人格変化が観察された(HSDB (2008))が、これらの症状は網膜神経節細胞および中枢神経系の傷害によると考えられている。また二酸化炭素濃度11%で正常調節不能、10分で意識不明、25~30%で呼吸消失・血圧低下・コーマ反射消失・感覚消失、数時間で死亡とされている(産業医学15巻3号 (1974))。

特定標的臓器・全身毒性(反復ばく露)

運動中に1.5%二酸化炭素に42日間ばく露し、軽度のストレス反応が現れたものの、基礎生理機能や精神運動機能に明らかな低下はなく(ACGIH (2001))、また、潜水ボランティアに1%二酸化炭素を22日間ばく露では代謝性ストレスを認めたのみであった(ACGIH (2001))。さらに、2%二酸化炭素のばく露では深呼吸が見られ、濃度の上昇に伴い呼吸抵抗が増し、3%以上では有害影響を免れないと述べられている(ACGIH (2001))。第二次世界大戦中の潜水艦での3%のばく露では、症状が興奮から徐々に抑制に移り、皮下血流増加、体温低下、血圧低下、呼吸量増加、精神機能の障害などの症状が記載されている(PATTY (5th, 2001))。一方、1~2%二酸化炭素を含む大気に長期継続ばく露の結果としてアシドーシスと副腎皮質の疲弊を起すとの報告(ACGIH (2001))がある。以上のように、反復ばく露に関しては情報が限られ、その多くのデータが古く、得られた所見も軽微な影響を除き一貫性がないことから、データ不十分なため「分類できない」とした。

吸引性呼吸器有害性

GHSの定義におけるガスである。

12. 環境影響情報

12.1 生態毒性

データなし

12.2 残留性・分解性

データなし

12.3 生体蓄積性

データなし

12.4 土壌中の移動性

データなし

12.5 PBT および vPvB の評価結果

化学物質安全性評価が必要ではない/行っていないため、PBT/vPvB評価データはない。

12.6 内分泌かく乱性

データなし

12.7 他の有害影響

オゾン層への有害性
非該当
データなし

13. 廃棄上の注意

13.1 廃棄物処理方法

製品
加圧ガス容器: 空の状態で廃棄すること。 内容物及び容器は、関連法規及び各自治体の条例等の規制に従い、産業廃棄物として適切に処理すること。

14. 輸送上の注意

14.1 国連番号

ADR/RID (陸上規制): 1013    IMDG (海上規制): 1013    IATA-DGR (航空規制): 1013

14.2 国連輸送名

ADR/RID (陸上規制): CARBON DIOXIDE
IMDG (海上規制): CARBON DIOXIDE
IATA-DGR (航空規制): Carbon dioxide

14.3 輸送危険有害性クラス

ADR/RID (陸上規制): 2.2    IMDG (海上規制): 2.2    IATA-DGR (航空規制): 2.2

14.4 容器等級

ADR/RID (陸上規制): - IMDG (海上規制): - IATA-DGR (航空規制): -

14.5 環境危険有害性

ADR/RID: 非該当 IMDG 海洋汚染物質(該当・非該当): IATA-DGR (航空規制): 非該当
非該当

14.6 特別の安全対策

なし

14.7 混触危険物質

強酸化剤

15. 適用法令

船舶安全法

高圧ガス(危規則第3条危険物告示別表第1)
有害性物質(危規則第3条危険物告示別表第1)

航空法

高圧ガス(施行規則第194条危険物告示別表第1)
その他の有害物件(施行規則第194条危険物告示別表第1)

港則法

危険物・高圧ガス(法第21条2、則第12条、昭和54告示547別表二イ)

16. その他の情報

略語と頭字語

ADR: 道路による危険物の国際輸送に関する欧州協定
CAS: ケミカルアブストラクトサービス
EC50: 有効濃度 50%
IATA:国際航空運送協会
IMDG: 国際海上危険物
LC50: 致死濃度 50%
LD50: 致死量 50%
RID: 鉄道による危険物の国際運送に関する規則
STEL: 短期暴露限度
TWA: 時間加重平均

参考文献

【1】労働安全衛生法 ウェブサイト https://www.mhlw.go.jp
【2】化学物質審査規制法(化審法)https://www.env.go.jp
【3】化学物質排出把握管理促進法(PRTR法) https://www.chemicoco.env.go.jp
【4】NITE化学物質総合情報提供システム (NITE-CHRIP)https://www.nite.go.jp/
【5】カメオケミカルズ公式サイト http://cameochemicals.noaa.gov/search/simple
【6】ChemIDplus、ウェブサイト http://chem.sis.nlm.nih.gov/chemidplus/chemidlite.jsp
【7】ECHA - 欧州化学物質庁、ウェブサイト https://echa.europa.eu/
【8】eChemPortal - OECD 化学物質情報グローバルポータル、ウェブサイトhttp://www.echemportal.org/echemportal/index?pageID=0&request_locale=en
【9】ERG - 米国運輸省による緊急対応ガイドブック、ウェブサイトhttp://www.phmsa.dot.gov/hazmat/library/erg
【10】有害物質に関するドイツ GESTIS データベース、ウェブサイトhttp://www.dguv.de/ifa/gestis/gestis-stoffdatenbank/index-2.jsp
【11】HSDB - 有害物質データバンク、ウェブサイト https://toxnet.nlm.nih.gov/newtoxnet/hsdb.htm
【12】IARC - 国際がん研究機関、ウェブサイト http://www.iarc.fr/
【13】IPCS - The International Chemical Safety Cards (ICSC)、ウェブサイトhttp://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.home
【14】Sigma-Aldrich、ウェブサイト https://www.sigmaaldrich.com/
免責事項:

本MSDS中の情報は指定された製品にのみ適用され、特に規定がない限り、本製品とその他の物質の混合物には適用されません。本MSDSは、製品使用者の適切な専門的なトレーニングを受けた者にのみ製品安全情報を提供します。本MSDSの使用者は、本SDSの適用性について独自に判断しなければならない。本MSDSの著者は、本MSDSの使用によるいかなる傷害にも責任を負わない。

推奨製品
4-[(ジフェニルアセチル)オキシ]-1,1-ジメチルピペリジニウム·ヨージド SDS 炭素ジオン SDS 水素 SDS 炭素 SDS